緩衝材「プチプチ」の種類やサイズを比較&梱包材・緩衝材のプロが徹底解説|梱包材の専門店【コンポス】のコラム
目次
緩衝材の定番アイテム「プチプチ」
通称「プチプチ」とは、粒状の気泡を持たせた梱包材・緩衝材のこと。
プチプチは軽くてクッション性が高いのが特徴。配送時に商品が破損したり傷ついたりするのを防ぐために使われます。近年、フリマアプリやネットオークションを個人で利用する方が増えたことで注目を集めている緩衝材のひとつです。
プチプチは通称として一般的に使われていますが、実は商品名です。川上産業株式会社が1994年に商標登録しています。
正式名称は「気泡緩衝材」。メーカーによって「エアーキャップ」や「エアークッション」、「エアーシート」「エアセルマット」など様々な名称で呼ばれています。
プチプチの種類
プチプチ袋タイプ
プチプチ袋タイプとは、封筒状になった緩衝材のこと。商品を入れて封をするだけでよいので、手軽に使えます。ジャストサイズのプチプチ袋を選ぶと、袋の中で商品が動くのを極力抑えることができます。
プチプチ袋にはワインなどのボトルが入れやすい底マチのあるタイプや、袋の入口を折り返す必要のないポケットタイプなど、工夫が施された商品もあるのでチェックしてみましょう。
プチプチ袋タイプのサイズバリエーション
プチプチ袋はサイズバリエーションが豊富。
メーカーによって違いはありますが、最大で600×500mmから最小で90×120mmまでのラインナップがあり、用途によってぴったりのものが選べます。
プチプチ袋タイプのメリット・デメリット
・メリット
梱包が素早く簡単にでき、カットする手間がかからないので梱包作業がスムーズ。
また、プチプチの切り貼りで梱包の見た目が汚くなったり、梱包材の端材が発生したりすることもありません。
・デメリット
デメリットは、対応できる商品の大きさが限られること。
多種多様な商品を取り扱っている場合は、より多くの商品をカバーできるサイズのプチプチ袋を選択することが必要です。
主な用途
毎日多くの商品を発送する通販サイトなど、業務用の緩衝材にはプチプチ袋タイプが特におすすめ。梱包の手間が省かれるため、作業効率が大幅にアップして便利です。
シートタイプ
プチプチシートタイプはあらかじめ既定のサイズにカットされ、シート状で販売されている緩衝材です。商品の形に合わせて包むことができるので、割れやすい陶器やガラス製の商品、凹凸がある商品を包むのに適しています。
購入する際はラインナップの中から、扱う商品に合わせて使いやすいサイズを選びましょう。カットする手間が省けるので商品の発送はもちろん、引越し荷物の梱包もサクサク進みます。
プチプチシートのサイズバリエーション
プチプチシートのサイズバリエーションの一例は、最大500×500mmから最小200×300mm。規格品にちょうどよいサイズがない場合は、オーダーメイドに応じてもらえる場合もあります。
プチプチシートタイプのメリット・デメリット
・メリット
商品の形状に沿ってピッタリと包むことができます。筒状の商品や凹凸のある商品に使用すると、プチプチ袋に比べて密着度が高まります。希少品や高価な商品、壊れやすい商品を発送する際におすすめです。
・デメリット
あらかじめカットされた規格品を利用すると、商品に対して不足や余りが出る場合があります。また数ヵ所をテープなどで留めなくてはならないので手間がかかり、配送時の見映えが悪くなることがあります。
主な用途
プチプチシートは食器などの陶器類や、グラスや花瓶などのガラス類のような割れ物を梱包するのに向いています。プチプチ袋では対応できない厚みのある食品類や、壊れやすいフィギュアなどの梱包にもピッタリ。
もちろん、プチプチ袋同様にアクセサリーなどの小物や、本、CDの梱包にも使えます。梱包時の労力は多少プラスされるものの用途の幅が広がるため、多種多様な配送物を扱う場合にはプチプチシートがおすすめです。
プチプチロールタイプ
プチプチロールタイプは、プチプチシートをロール状に巻いたものです。適当なサイズに切ったり、テープで貼ったりと梱包にやや手間がかかるものの、自由度の高さが最大の強み!必要な分だけをカットしてあらゆるサイズの商品に対応できます。
プチプチロールタイプのメリット・デメリット
・メリット
プチプチロールは自由なサイズにカットして使用でき、大きな商品を包む場合に向いています。さらに販売ロットが大きい分コスパも優秀なので、大量に使用する方にはおすすめです。
またロール型の形状は、立てても寝かせてもきれいに保管できます。
・デメリット
梱包の効率が悪く、大量の商品を発送する方にとっては、プチプチをカットしテープなどで固定する作業にかなりの負担がかかります。梱包作業を短時間で完了したい方には、プチプチ袋がおすすめです。
主な用途
プチプチロールの用途はプチプチシートとほぼ同じで、割れやすい物や壊れやすい物に向いています。特に家具や家電などの大型の商品を包むときには、その大きさが活かせます。
小さな小物をはじめ、あらゆる形状の商品にまんべんなく使えるのがポイント。様々な商品を取り扱うネットショップの運営者や、メルカリで日用品を頻繁に処分している方、引越し予定の方などにおすすめです。
プチプチの粒の違い
粒のサイズ
小粒
直径約7mm、粒高約2.5mmのものを指します。通常よりもやや小さいため、しなやかで扱いやすいのが特徴です。細かい物を包みやすく、かさばらずに保管できます。
強度はやや劣るため、ホコリよけや簡易な傷防止対策として利用しましょう。布製品や革製品、お菓子、文房具などの軽量物の配送に使用すると、受け取り側に丁寧に梱包されているという印象を与えられます。
標準粒
一般的な配送でよく目にする標準的な大きさのプチプチです。直径約10mm、粒高約3.5mmのものを指します。扱いやすさと強度をバランスよく備えており、幅広く使えるオールマイティーなサイズです。
細かいホビー用品から角が傷みやすい雑誌や本、衝撃に弱いCDやDVDまで、あらゆる商品を保護するのに使えます。選択に迷ったらこのサイズを選んでおけば、間違いありません。
大粒
大粒サイズは直径約20mm、粒高約8mmです。標準粒の2倍以上の粒高になっており、厚い空気の層で商品をしっかり保護します。しなやかさに欠けるため小物の梱包にはやや不向きですが、配送に万全を期したい貴重品の梱包には最適です。
優れた強度で、割れ物や精密な機械部品の配送も安心。繊細な商品を取り扱う場合や、配送時のお客様からのクレーム対策にもおすすめです。
特大粒
直径約32mm、粒高約13mmのとても大きな粒のプチプチです。家具や家電などの大型かつ重量のある商品の梱包に最適。箱の底に敷くと、商品の重みに負けることなくしっかり緩衝材としての役割を果たします。
少量でかさ増しできるため、商品と箱の間にできた隙間を埋めて内容物が動かないようにする充填材にもおすすめ。標準タイプの3~4倍の厚みがあり、強度抜群なプチプチです。
粒の構造
2層
2層タイプは、ポリエチレンのシートに気泡の突起が付いたシートを重ねた一般的なものです。片面にプチプチがあり、反対側の面は平らになっています。
様々な商品の梱包に使えるメジャーなプチプチです。特段の心配がなければ、2層タイプで十分な強度が得られます。
3層
3層タイプは、2層タイプの突起面にもう1枚ポリエチレンシートを重ねたもの。両面が平らになっているため、裏表を気にせずに使えるのが特徴です。袋状にしたときに引っ掛かりがなく、滑らかに封入できるというメリットもあります。
粒がシートで覆われているためつぶれにくく、2層タイプよりも強度が増します。気泡が劣化しにくいので何度か繰り返して使うことも可能。金属製など硬くて重量がある商品を包むのにおすすめです。
選び方のコツ・・・プチプチの強度
用途に合ったプチプチを選ぶには、粒のサイズや構造による強度の違いを理解しておくことが大切です。
プチプチの強度 | 粒の構造 | 粒のサイズ | 用途例 |
弱 ↑ ↓ 強 |
2層 | 小粒 | 布製品、革製品、お菓子、文房具 |
標準粒 | ホビー部品、本、CD、DVD | ||
大粒 | 割れ物、精密機器 | ||
特大粒 | 家具、家電 | ||
3層 | 家具、家電、金属部品 |
強度を重視するなら3層タイプがおすすめ。
プチプチは粒のサイズが大きければ大きいほど、空気の層が厚くなるので緩衝性が高まります。同時に、プチプチの強度が高まるほど価格も上がります。
用途と価格のバランスで、不足のない緩衝材を選びましょう。
PCパーツや電子機器にオススメの静電気防止タイプ
帯電防止加工によって静電気の発生を抑え、ホコリを寄せ付けないのが特徴です。
一般的に電子部品は静電気を嫌います。PCパーツなどの精密機器や電子機器を扱う場合は、緩衝材と静電気防止の両方の目的を満たす静電気防止タイプのプチプチがおすすめです。