封筒にしめマークは必要?しめマークを入れる理由や正しい書き方、マナー
社会人になると、必要になってくる郵送物のマナーの知識。
「封筒にしめマークって必要?」
「しめマークってどうやって書くのが正しいの?」
とお悩みではありませんか?
今回は封筒にしめマークを入れる理由から、正しい入れ方やしめマークの種類、封筒を使う際に知っておきたいマナーまで解説します。ぜひご覧ください。
目次
封筒にしめマークを入れる理由
未開封であることを示すため
封筒にしめマークを入れる理由の1つ目は、未開封であることを示すためです。また封筒に必要な書類を入れたうえで、差出人がしっかりと封をしたことの証明にもなります。なぜならしめマークは、封をしたうえでなければ書けないからです。加えて一度でも開封すればマークにズレが生じます。
しっかり封をすると配送中に中身が行方不明になることも避けられますし、しめマークがあることで受取人にも安心感が伝わるのでおすすめです。なお詳しいしめマークの書き方は「正しい封筒の閉じ方」で解説します。
重要な書類であることを示すため
封筒にしめマークを入れる理由の2つ目は、重要な書類であることを示すためです。例えば個人情報が記載されている物を送付するときには、しめマークを入れることで受取人に取り扱いに注意すべき書類であることを伝えられます。
担当者以外の開封を避けるため
封筒にしめマークを入れる理由の3つ目は、担当者以外の開封を避けるためです。重要な書類である場合には、担当者以外に見られないようにする必要があります。
万が一担当者以外の人が受け取っても、しめマークがあることで中身が重要であることが伝わり、担当者へとつなげやすくなります。
封筒にしめマークを入れた方が良い書類
契約やお金に関連する書類
封筒にしめマークを入れた方が良い書類として、契約やお金に関連する書類が挙げられます。例えば売買契約書や賃貸契約書、雇用契約書、給与関係書類などです。これらの書類には個人の名前や住所、連絡先だけでなく、口座番号なども記載されます。よって担当者以外の開封を避けるため、封筒にしめマークを入れておきましょう。
同じく請求書や領収書、帳簿関係の書類も同様です。受取人によって何らかの処理が必要である場合は、入れ忘れがないか確認したうえでマークをしておきましょう。
再発行不可の書類
次に封筒にしめマークを入れた方が良い書類として、再発行不可の書類が挙げられます。例えば領収書や証明書、社印などが押された書類などです。
しめマークがあることで受取人に重要な書類であることを伝えられますが、心配な場合は加えて封筒の表側に「重要書類在中」と赤ペンで書いたりハンコを押したりしましょう。
履歴書など個人情報が記載されている書類
また封筒にしめマークを入れた方が良い書類として、履歴書などの個人情報が記載されている書類も挙げられます。書類に記入漏れがないかチェックすることはもちろん、封筒に書いた宛先と書類内容が合致しているかも再度確認したうえで、しめマークを書きましょう。
履歴書の場合は、封筒の表側に「履歴書在中」と添え書きすることも効果的です。しめマークがあることで先方に丁寧さを伝えることもできるため、組み合わせて活用しましょう。
案内状や招待状
そして封筒にしめマークを入れた方が良い書類として、案内状や招待状も挙げられます。日時や場所などが細かく指定されている場合は、しめマークを入れて重要さをアピールしましょう。
なお結婚式や祝賀会といった慶事のときと、お悔み状などの弔事のときに入れるしめマークは異なります。相手に失礼のないように、正しいマークを書きましょう。詳しくは「しめマークの種類」で解説します。
正しい封筒の閉じ方
のりや両面テープで閉じる
しめマークを書く前に、封筒はのりや両面テープで閉じることをおすすめします。のりを使う場合は、封筒の紙質によって液体のりとスティックのりを使い分けると良いでしょう。
例えば封筒がクラフト紙の場合は、粘着力の強い液体のりを使用。一方、上質紙やデザイン性のある封筒の場合は、しわになりにくいスティックのりがおすすめです。ただしスティックのりは剥がれやすい物もあるため、粘着力が強いタイプを選びましょう。
なおセロハンテープだと配送中に剥がれる恐れがあり、ガムテープだと見た目が汚くなってしまう恐れがあります。受取人の印象を左右することになるため、テープ類は使用せずに閉じましょう。
しめマークを中央に書く
次に封をしたうえで、しめマークは必ず中央に書きましょう。封筒の中央、蓋の部分にまたがるように書きます。割り印をするようなイメージでしめマークを書くことで、しっかりと封をしたことがわかります。また開封すると再び閉じてもズレが生じるようになります。
封筒の中身によってマークは異なりますが、マークを書く位置は封筒の種類や形に左右されません。丁寧さを意識して書きましょう。
しめマークの種類
「〆」
一般的なしめマークです。次に紹介する「締」の字を簡略化した字とも言われており、どんな場面でも使用できる便利なマークです。
書くときは封筒の中央に、黒いペンを使って一筆書きで書きます。「×(バツ)」に見えてしまうと相手に失礼になるため、気をつけましょう。
「締」
「〆」をより丁寧にしたのが「締」の字です。書類を送る相手が目上の人であったり、相手に対して依頼やお願いをする場合に使用すると、よりかしこまった印象を与えます。
「緘」
公的な書類を送る際に使用するしめマークです。市町村から送られる書類や、学校などから発行された卒業証書や推薦書など、該当者以外に開けられないよう注意を促したいときに使用されます。
一般的な企業においては、健康診断書や住民税決定通知書などを送付する際に便利です。なお「緘」の字を直接書き込むより、「緘」と書かれたシールを使ったり、印鑑で割印をしたりすることが多いようです。
「寿」
結婚式や祝賀会など、慶事のときに使われるマークです。お祝いのメッセージを送ったり、招待状を送付したりする際に適しています。
なおご祝儀やお香典は手渡しする物であり、基本的に封をすることはありません。よってしめマークもつけない点にご注意ください。
「賀」
「寿」と同じように、お祝い事などのおめでたい場面で使われるマークです。加えて年賀や年ごとのお祭り行事などにも使用されます。
その他
上記で挙げたしめマーク以外にも、女性だけが使用する昔ながらの「莟・蕾」といったしめマークや、しめマークが彫られた印鑑、シールなどがあります。また欧米ではしめマークではなく、ろうを利用したシーリングワックスを使うのが一般的です。
封筒の中身はもちろん、送る相手の文化にも配慮してしめマークを選択しましょう。
封筒を使うときに覚えておきたいマナー
洋封筒にはしめマークをつけない
封筒を使うときに覚えておきたいマナーとして、洋封筒にはしめマークをつけない点が挙げられます。洋封筒とは、長方形で閉じ口が逆三角形になっている封筒のことです。宛名も横書きにするため、閉じ方も英文の手紙と同様になります。
よってどうしてもしめマークを書きたいときは、シーリングワックスや封緘シールなど、用途に合わせて利用しましょう。もしくは宛名などを縦書きにして送るのがマナーです。
切手を厳選する
また封筒を使うときに覚えておきたいマナーとして、切手を厳選することも覚えておきましょう。切手にも可愛い絵柄の物や、季節限定の物があります。
受取人のことを考えて、ビジネスシーンに相応しい絵柄か判断してから貼りましょう。
封筒の色やサイズに気をつける
そして封筒を使うときに覚えておきたいマナーとして、封筒の色やサイズにも気をつけましょう。例えば求職中などで履歴書を送付する際には、おおむね白い封筒を利用します。また先方から封筒の指定がない場合は、履歴書を折りたたまずに入れられるA4サイズの「角2」タイプが適切です。
重要なデータはクッション付き封筒で送る
加えて重要なデータを送る際は、クッション付き封筒で送ることも検討しましょう。重要なデータが入っているディスクやUSBなどは、配送中の衝撃で破損することも考えられるからです。
万が一に備えてクッション付き封筒で送付すれば、破損を防ぐだけでなく、受け取った相手にも送り主の丁寧さが伝わります。梱包材専門サイトならさまざまな大きさのクッション付き封筒があるので、用途にあった封筒を見つけられます。
マナーを守って丁寧に発送しよう!
しめマークは重要な書類を送付する際に便利なマークです。また受け取った相手への敬意も示せるため、ビジネスシーンでは多く利用されてきました。
ただし書き方やマークの種類を間違ってしまうと、かえって相手に失礼な印象を与える恐れがあります。封筒の選び方も含めて、シーンに合わせたマナーで丁寧に書類を送りましょう。